松風トークvol.4 暮らしのご飯の代打として、ときには丁寧なイタリアン。〜オヴェストイゾラ 西島 要さん〜

インタビュー

松風トークvol.4 暮らしのご飯の代打として、ときには丁寧なイタリアン。〜オヴェストイゾラ 西島 要さん〜

2022.05.17

松風ストリートでお店を営んでいる人や、近辺の気になる方々にお話を聞いて記事にする企画、『松風トーク』。

第4回のゲストはオヴェストイゾラの西島 要(にしじま かなめ)さん。オヴェストイゾラを1999年にオープン、20年以上お店を営んできた西島さんに、これまでのキャリアやイタリアンの魅力についてお話していただきました。
そこには感謝の気持ちを忘れない、謙虚な西島さんの姿がありました。

カジュアルにご飯を楽しめる、イタリアンの道へ

ーまずはこのお店について、教えていただけますでしょうか?

カジュアルにピッツァやパスタなどを楽しんでいただけるイタリア料理店です。自分たちが食べたいものをメニューにして、素材の味が1番活かせるような料理を目指しています。
色々なメニューを試していたときもあるのですが、今は素材が活きるメニューに絞って提供しています。

ー1999年にお店をオープンしたということですが、お店はどのような経緯で始めたんですか?

妻と知り合ったことがきっかけです。「自分たちがやりたいことをやりながら食べていけたらいいね」と話していたのですが、2人のお店を持ちたいねという話があがりました。そして、妻と一緒に色んなお店にご飯を食べに行きながら、自分たちが行きたいお店をつくろうと試行錯誤してつくったのが今のお店です。
当時は周りから「自分たちが行きたいお店をつくろうということだけじゃうまくいかない」とも言われましたが、ありがたいことに色んなお客さんに来ていただき、今も続いています。

ー自分のお店を持つまではイタリア料理の修行をしていたんですか?

イタリア料理を専門的に修行したということはありません。お店を始めるまでの7〜8年は造園業の仕事をしていました。
造園業の仕事をする前は洋食店で10年ほど働いていましたが、僕らが見習いの時代はフレンチが主流だったので、イタリアンを専門的に学ぶということはありませんでした。さらにいうと、イタリア料理店は都内に1,2店舗くらいと、あまり認知されていなかったんです。
ただ、自分たちのお店をつくろうという時期には、イタリアンもある程度認知されていました。
フレンチにすると敷居が高くなりますが、イタリアンであれば「カジュアルにご飯を楽しんでもらえないのでは?」という思いがあったことと、どこか惹かれる部分もあったので、イタリア料理店としてオープンしました。

新しい発見が尽きないイタリア料理

ーイタリアには何かご縁があったんですか?

特別何かの縁があったわけではありませんが、イタリアに魅力を感じますね。たぶん私自身、イタリアンとの相性が良いのだと思います。長い間、イタリア料理をつくり続けてきましたが、ずっと飽きも来ませんし、いまだに新しい発見があっておもしろいですね。
例えば、パスタをつくるとき。練り方の手順や工程を少し変えるだけで、食感に違いが出てくるんです。他のお店にも足を運ぶことがあるのですが、「どうしてこんな味や食感になるんだろう?」と考え続けることにもおもしろさを感じます。
他のお店に行けば、そこでしか味わえない美味しさがあり、そこで感じた味をどれだけカジュアルな料理に落とし込んで提供できるかも考えますね。

ー料理の味もさることながら、内装も素敵ですよね。どういったこだわりがあるのですか?

内装は大磯のデザイナーさんにお願いしたのですが、その方いわく「ミラノの裏町にあるお店」がコンセプトみたいです。私としてもイメージ通りのお店になりましたし、飽きずに続けられています。
ところどころ、窓枠を自分たちで塗り直すなど、たまに改修はしていますが、ベースは22年間変えずに営業していますね。

“丁寧なひと皿”を積み重ねた22年間

ー22年間と聞くと、とても長い年月を積み重ねてきたのだなと思います。長く続けられてきた秘訣はなんですか?

それはもう、本当にお客さんや周りの方に恵まれたということに尽きます。自分が何かをやったから、ということではありません。オープン当初、仕入れ先は平塚で飲食店をやっていた友人から教わりましたし、贔屓にしてくださるお客さんもいらっしゃいます。
22年も続けていると、オープン当時に親御さんと来ていたお子さんが、大人になって来てくださることもあって、ありがたいですね。

ー素敵なエピソードですね。これからの展望は何かあるのでしょうか?

このまま続けていくことが大事かなと思います。実は途中でお店の方向性を変えることも考えましたが、自分たちから意図的に変えることはありませんでした。お店が変わるときというのは、意識して変わるのではなく、自然と変わっていくものだと思います。
オープン当初の自分たちと、今の自分たちが目指すものは違いますし、お客さんが欲するものも変わっていきます。そういった変化に対応しながらも、お客さんに喜んでもらえることを続けていきたいですね。
だからこそ、料理に対してはなるべく美味しくつくるということを心がけていて、ひと皿ひと皿丁寧につくることは大事にしています。

開放的な松風町の魅力

ー西島さんはどうしてこの場所にお店を構えようと思ったのでしょうか?

妻がもともと大磯に住んでいたこともあり、大磯やその近辺でお店をつくろうという話をしていました。そのときにこの通りも見ていて、南口は雰囲気も良かったので、ここにしようと決めました。広くて明るい、開放的な空気感が良いですよね。
商店街とは違って、お店がぎゅっと詰まっているわけではありませんが、良い空気が流れているなあと思います。

家庭のご飯の代わりに味わって欲しい

ーこれからオヴェストイゾラに来るお客さんにはどのようなお店として知ってもらいたいですか。

家庭の食事の代わりに、気軽にイタリアンが食べられる場所として知ってもらえたら嬉しいですね。そして、いずれはリピートしていただける関係へと発展していけると嬉しいなと思います。まずは、昼でも夜でも気軽に立ち寄ってもらえたらありがたいです。

編集後記

あたたかい空気感が漂っているオヴェストイゾラさん。「お客さんや周りの方に恵まれたからということに尽きます。」という言葉をはじめ、周囲への感謝を持ち続けているからこそ、長く愛されるお店になっているのだなと思いました。
取材後日、友人と一緒にランチをいただきました。パスタを注文したのですが、家で食べる麺とは食感がまるで違って、西島さんの料理に対する真心が感じられるような時間でした。
日常生活の中に少し丁寧な時間を取り入れたいときに、ぜひ足を運んでみてください。

■お店の情報
店舗名:オヴェストイゾラ
定休日:月曜日
火〜金:ランチのみ(11:30~15:00 オーダーストップ14:00)
土日祝:ランチ&ディナー(17:00~21:00 オーダーストップ20:00)

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