松風ストリートでお店を営んでいる人や、近辺の気になる方々へのインタビューを行う、『松風トーク』。
第5回は美容院の noi holistic beauty です。
noi holistic beauty は松風ストリートの美意識を100レベルくらいあげてくれている場所です。
店内はアンティーク家具やドライフラワー、オーナーがセレクトしたアクセサリーがどこかザラっとした美しい質感を醸し出しています。
オーナーのtamaちゃん(写真右)がエネルギッシュで、お店から松風ストリートに元気が漏れ出しています。
美意識はまぁまぁ普通レベルの編集部の勝股が、tamaちゃんに話をききました。
-美容師になったきっかけを教えてください。
実は、美容師になりたいと思ったことはなくて、高校を卒業したら服飾の専門学校に行こうと思ってました。でも、母が「美容師になりなさい」って。
それで、高校卒業後は都内の美容院で見習いをさせてもらいながら、夜間学校に通って美容師免許をとりました。あの頃は本当に1日も休みがなくて忙しかった、、、
-ふむふむ。しばらくはそのまま都内で美容師を?
うん。ただ、すぐ飽きちゃうので、1、2年勤めては店舗を変えてましたね。
本当にいろんな経験をさせてもらいました。
そんなこんなしているうちに、茅ヶ崎の美容院に勤めていた時のお客さんに「茅ヶ崎のヴィンテージ家具屋さんの一室で美容院をやらないか?」と誘われて。
そこは場所だけお借りして個人として営業する形式だったので、それまではずっと組織に属して私としてはそんなの無理だって思って断っていたんですけど何度も誘われるうちにお友達限定ではじめることになって。そしたら、結果的には本業より忙しくなってきてしまって、勤めていた美容院をやめて、独立をしました。
-その場所から今のお店を開いたのは?
うん。そこの家具屋さん自体が営業を終了することになって。
それで、お店をつくるなら平塚。それも南がいいなと思って。
-平塚の南側がよかった理由はありますか?
んー雰囲気。(笑)
-雰囲気。大事。(笑) それでこのお店を開いたのが2年前でしたっけ?
はい。そうです。
-どうでしたか?この2年間。
本当に忙しかった。振り返ってる時間もないくらいあっという間で。
なんだろ、周りに「すごいね!すごいね!」って言ってもらうんだけど
違和感があって
それをとても言われたから
「人気店ですごいね」とか「教えてください」とか
私の中では普通なことで、、
普通の自分のやるべきことをやっているから
すごいねって言われるとそれがよくわからなくて
きっとみんなも同じで
一生懸命やってきて今があって
何事もあれとあれがピピピッてなって出会うわけだから
(編集部注※あれ=個人の思いや世界観のようなもの)
何にも特別な作戦は考えてないというか
自分の中では自然なことなんです。
なんか自分のことって一番わかんないですね。
-理解しつつ、少し驚きながら聞いてます。4月からはtamaちゃんの休みの日にmarutaさんという方がnoiで働くという形式になると聞きました。
うん。1対1の施術のスタイルを変えるという気は全くなくて。
マーヴィスタ(茅ヶ崎の家具屋さん)でやったときにすごい感じたことなんですけど、複数の席があるサロンと1対1の空間ではお客様の感じが全然違う。すっごくオープンになる。私も自分を出しますし。
やっぱり他に誰かがいたら腹割って喋れないと思う。
-髪切りにくるけど、喋りにくるみたいな
そうそうそう。だからたまに何もしないで帰っていく方もいます。会えたからいいわぁって。
-tamaちゃんは人と喋ることが得意?
特に得意ではないけど、向いてはいるのかな?って思うようになりました。それか、少しずつ慣れてきたのかも。
-新しいスタッフのmarutaさんのことを紹介してもらってもいいですか
marutaは20代からの友人で、私がショーモデルをする際のメイクさんがmarutaだった。それからずっと友達なんです。
-marutaさんからも何かコメントもらってもいいでしょうか
はい!tamaちゃんとは出会う前から共通の友人に「お前と似てる奴がいる」と言われてました。
会った瞬間から初めて会った気がしなくて、すぐ意気投合して。それからずっと友達で。
たまに会って近況報告してました。
お互いずっと美容師をしてきたけど一緒に働くのは今回が初めてですね。
tamaちゃんから話をもらった時は、とある美容室のマネージャー職をしながら訪問介護の美容師をやっていて、介護美容師で独立しようかなと思っていたタイミングでした。
-記事にしますので、何か意気込みのようなものがあればぜひ語ってください(笑)
このお店で働くことは、全然今までの世界とは違うけど、そこは勉強させてもらいつつ、人が大好きなので頑張りたいと思ってます!
ここはtamaちゃんの好きな世界観が表現してある場所で、、
tamaちゃんへの信頼でお客様がきてくれている場所だと思うからそれを裏切りたくないというか。
私はtamaちゃんではないから、全く同じは無理だけど、、また違う新しい価値を感じていただけるように自分がやれる最大限を提供できたらと思ってます!
-tamaちゃんはなぜmarutaさんに声をかけたの?
尊敬しているのはもちろん。あと、marutaはお母さんみたいなところがあって、なにかが「違う」と思えば、ちゃんと叱ってくれる人なので、対等にコミュニケーションができるんです。
だから、この人とならやっていけると思って。
-最後に、なにか大事にしていることがあれば教えてください。
>tamaちゃん
感覚、直感かな。
何事も感覚。だからあまり人に教えたり説明したりもできないんだけど。
あと、大切にしていることというか、いつも思っているのは”一度の人生だから”ってことかな。
昔から死ぬことが怖くて、いつも”一度の人生だから”って思ってます。当たって砕けろ精神(笑)
>marutaさん
全力でやること。
-ありがとうございます。
-インタビューを終えて
松風ストリートはここ松風町、袖ヶ浜エリアで暮らしたり、働いている人たちの今に気がついて
、共有しながら、少しずつこの場所の安全性や楽しさを高めることを意図しています。(ちょっとカタイ?)
そのことに照らしながらtamaちゃんやmarutaさんと交わした会話を思い返すと、同じ場所(松風ストリート)を共有しながらも、あまりしっかり話す機会ってなかったんだなと思います。
人がつながるというのは、単に同じ場所にいるだけではダメで、弱くても小さくても回路のようなものが大事かもしれないな、などと思いました。(これは会社や働く場所、あらゆるチームにいえることかもしれません。)
松風ストリートという活動はまだまだ始まったばかりですが
こうやってインタビューに時間を割いてくれる方や、ここに住む人、共に働く仲間、
目の前にいる人を大切に、急がずに進んで行けたらと思います。
話をきかせてくれたtamaちゃん、marutaさん本当にありがとうございました。
【お店情報】
noi holistic bauty
【取り扱い作家】
※物販のみでの訪問も可能です。
筆者:勝股 淳