松風トーク vol.10 ペットを飼う人同士がつながる場づくりを。〜ナチュラルペットフード専門店 Bow Wow ひらつか 小林 和子さん〜

インタビュー

松風トーク vol.10 ペットを飼う人同士がつながる場づくりを。〜ナチュラルペットフード専門店 Bow Wow ひらつか 小林 和子さん〜

2022.11.1

松風ストリートでお店を営んでいる人や、近辺の気になる方々にお話を聞いて記事にする企画、『松風トーク』。

第10回のゲストは、ナチュラルペットフード専門店バウワウひらつか(以下 バウワウ)の小林 和子(こばやし かずこ)さん。
厳しい基準をクリアした良質で安全なペットフードを取り揃え、しつけ教室やトリミングも行っています。
看板犬のクララちゃんの可愛さにメロメロになりながら、松風町にお店を開いた経緯やお客さんとのつながり、犬への想いについて、お話を伺ってきました。

 

ー本日はよろしくお願いします。
まずはお店を開くまでの経緯を教えてください。

今の看板犬クララの前にサクラっていう子がいたんですね。

当時はドッグフードなんてあまり興味がなかったんですけど、茅ヶ崎で私の妹が先に同じようなペットフードのお店を開いていて、サクラはずっとその店のフードを食べていたんですが、17歳まで生きたんです。すごく長生きしたんですね。

60歳になったときに「何かやろう」と思って。サクラのこともあって、そのときにペットフードのお店を開こうと自然と思いました。今私は76なので、このお店は16年目になります。お隣のせぱまるさん(パティスリーせぱまる)も16周年ですね。半年くらいうちより早くお店を開いたようなんですけど、実はせぱまるさんとバウワウは同い年なんです。

お店を開くにあたって、いろいろ勉強しなきゃいけないし、生体を取り扱う資格も取得しました。フードのことを勉強し始めたら、犬の食事ってすごく分野の深いものだと知ったんですよ。防腐剤とか着色料とか、ぜったい入れてはいけなくて。サクラはそういったものを食べずに育ってきたから、だから大きな病気もせず長生きしたのかなってより強く感じるようになりました。

一般的なドッグフードの中には、安いけれど発がん性物質など有害な添加物が入っているものも多く出回っています。うちの商品は限られたものしか置いていません。日本食品分析センターというところで毎年商品の質を分析してもらって、安全性においてお墨付きをもらったフードを揃えています。

お越しいただいたお客様には、説明して良さをわかったうえで購入していただいています。

 

ー60歳の挑戦というのは凄いですね。
そのエネルギーの源は何だったんでしょう?

じつは主人が11回、職を変えているんです(笑)

これでは退職金ももらえないし、年金だけでは不安だから、私が何か好きなことで稼げたらと思いお店をやれる場所を探し始めたら、あっという間にここが見つかったんです。

最初は主人と二人でお店をやっていましたが、主人の身体がわるくなってしまって、今は一人で店を切り盛りしています。

今はやっていませんが、以前は配達もやっていたんですよ!お店が終わったあと、大磯や鎌倉のほうまで商品を届けに行くこともありました。

 

パワーの源は、世間話から広がるお客様とのつながり

ー本当にパワフルですね!
接客面では、どんなことを大切にされているんですか?

お客様とお客様がつながるじゃないですか。そうするとその方同士で話が盛り上がってまたつながっていく。だから私は、人と人がつながるようなお店を目指してやっています。

結局は人なのでね。

ただ商品を売るだけじゃなく、ワンちゃんの命や飼い主の気持ちに寄り添える店でありたいと思っています。例えばおすすめの動物病院の情報なども、この店を介して飼い主さんから飼い主さんへ広がっていったら嬉しいですね。ワンちゃんの生涯を考える上で、飼い主さんが望んでいるような方向に寄り添っていけたらいいなと思っています。

お客様のおうちに呼ばれていくこともあります。私も犬を飼っているひとりの人として、こういったプライベートのつながりもあることが嬉しいです。お客様にすごく助けられています。

遠方からお越しいただいたお客様には、特に楽しい時間を送ってほしいなって思うし、一度来てくださったお客様には、ずっと長くお付き合いできたらいいなって思うし。ワンちゃんだけに限らず、いろいろな相談ができる関係になれたら嬉しいです。

家族の一員として、ペットとともに暮らすということ

ー和子さんから見た松風町とは、言葉にするとどんな町でしょう?

家が二宮の山あいにあるんです。なので、松風町にやってくると海を感じますね。私、海が大好きなんですよ。海沿いの国道134号を車で走るのも気持ちがよくて大好きなんです。サーファーを見て「今日もカラスがたくさんいるなあ」とか、荒れた海を見て「ああ、嵐がやってくるなあ」とか、思いを馳せたり、写真を撮ったり。

 

ー「山の二宮」と「海の松風」の対比が面白いです。人やワンちゃんにも違いはあるのでしょうか?

わりとね、ワンちゃんって飼い主に似てくるんです。

しつけ教室の場ではそれがよくあらわれて、海の近くで育ったワンちゃんはやっぱりのびのびしています。そして明るい。海の近くに住んでいる飼い主さんの大らかでのびのびしている雰囲気が、ワンちゃんに移っていくんだと思います。だからしつけ教室では海のワンちゃんのしつけはちょっとだけ大変。(笑) 飼い主さんが変わらないとワンちゃんも変わらないんですよね。犬に教えるんじゃなくて、飼い主さんにリーダーシップの取り方を教えるんです。

 

ーそれは面白い!妙に納得です(笑)
そもそも和子さんが犬が好きになったきっかけは?

子どもの頃から家で犬を飼っていたんです。雑種の犬で庭で放し飼いでしたが、もう可愛くて、犬小屋で一緒に寝たりしていました。(笑) その後も犬を拾ってきて飼ったりしていました。

昔は犬の訓練士になりたかったんですよね。だけど両親に猛反対されてしまって、大手町の企業で働いていました。結婚してしばらくは犬のいない生活を送っていましたが、長女の勤め先の上司の家でダルメシアンの赤ちゃんが産まれたのをいただくことになって。それが先代のサクラです。

ずっと犬といる暮らしをしてきているので、犬のいない人生は考えられないというか。

もう年齢のこともあるので、クララが亡くなったあとは、ボランティアで犬の看取りをやりたいと思っています。介助犬だったワンちゃんのお勤めが終わるとリタイア犬といって、そういったワンちゃんたちと過ごしたいと思っています。

 

ー松風ストリートに期待していることは?

若い方たちが一生懸命やってくれて嬉しいです。この道沿いのお店がもっと活性化

したらいいなって思いますね。もっとみんなで一緒に盛り上げて、イベントなんかできたらいいですね。一軒一軒バラバラじゃなくて、つながって、一体感が出てきたら嬉しいです。

 

ー最後にメッセージをお願いします

犬を飼うってことは命と向き合うことです。飼うときは最期まで、しつけも含めてね。

しつけは芸ではなくて、家族の一員として他人に迷惑をかけない犬に育てるということです。おしっこやうんちの仕方、散歩の仕方、遊び方も大事です。最期までちゃんと責任をもって、人に渡すことなく、諦めることなく、ワンちゃんの命と向き合って、良い関係を築いていってもらいたいです。

〜編集後期〜

インタビュー途中、清川村から何度も足を運んでいるというリピーターのお客様がいらしたので、少しお話を伺うことに。

「和子さんが気さくで素敵だから、みんな会いに来るんですよね。」
「ここに来ればなんとかなるって、そう思えるから来たくなっちゃう。」

笑顔でそう話すお客様と、和子さんの関係がとっても素敵でした。

都会のお店やチェーン店ではなかなか感じられない、個人店だからこそできるお客様とのつながり。まるでカフェのような居心地の良さ、いつまでも話が盛り上がる店主のお人柄。

上質なフードはもちろんのこと、それ以上に和子さんご自身の魅力に、お客さんが集まるのだなあと感じました。バウワウの前を通るといつも和子さんとお客さんの楽しそうな声が聞こえてくる理由がわかった気がします。

 

■ナチュラルペットフード専門店バウワウひらつか
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筆者:二本松マナカ

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